創作ジャンル専門の同人誌即売会「コミティア」の、「見本誌読書会」の開催が決定しました。
「コミティア」は、1984年に誕生し、今年で30周年を迎えます。現在は、東京で年に4回開催され、約3000~5000のサークル・個人の出展者と、約1万5000~2万5000人の来場者があるとのこと。他に、関西・名古屋・新潟でも定期的に開催され、11月には北海道でも誕生します。
同人誌即売会は、元来は漫画ファン同士の交流の場として誕生し、それゆえ、いわゆる「パロディ同人誌」あるいは「二次創作同人誌」が大きなウェイトを占めています。「コミティア」は、その中でも創作ジャンル、つまりオリジナル作品に絞り込んだ形で開催され、会場には漫画雑誌各誌の編集部が原稿持ち込み用のブースを構えるなど、作家育成の側面を強く持っています。文化庁メディア芸術祭の受賞作家に限って挙げても、武富健治(「鈴木先生」)、白井弓子(「天顕祭」)、こうの史代(「夕凪の街 桜の国」)、岩岡ヒサエ(「土星マンション」)、西村ツチカ(「なかよし団の冒険」)、おざわゆき(「凍りの掌 シベリア抑留記」)、田中相(「千年万年りんごの子」)と、多くの個性的な作家を輩出してきました。
「見本誌読書会」とは、「コミティア」の過去の回に出展された同人誌を読むための集まりで、東京をはじめ、「コミティア」の開催がある地域では定期的に開催されています。当日の会場では出会えなかった作品にあらためて出会うための機会として、また、これから出展を考えている作家の参考のために行われるものです。
このたび当館では、「コミティア実行委員会」の代表である中村公彦氏が昨年度の文化庁メディア芸術祭功労賞を受賞され、9月6日から開催中の「文化庁メディア芸術祭 北九州特別企画 越境するマンガとメディア」においても関連展示を行うのを機会に、当館での「見本誌読書会」の特別開催を「コミティア実行委員会」に依頼し、ご協力を得ることができました。下記の要領にて開催いたしますので、皆様ぜひ奮ってご参加ください。
「コミティア」見本誌読書会 北九州特別開催
日 時 2014年9月13日(土) 11:00~19:00 ※入館は18:30まで
会 場 北九州市漫画ミュージアム 5階 企画展示室C
内 容 「コミティア」見本誌(昨年開催分からのセレクト)を会場に設置し、
自由に閲覧していただきます。
※椅子も用意しております。混雑の場合は譲り合ってご使用ください。
入場料 無料 ※常設展チケットも不要です
主 催 北九州市漫画ミュージアム
協 力 コミティア実行委員会
★9/12追記:今回ご覧いただける見本誌は、2013年5月5日に開催された「COMITIA104」(会場:東京ビッグサイト)に出展されたものになります。大まかに仕分けした状態で長机に並べ、自由に手に取ってお読みいただけます。ただし、「成人向け」作品については別置とさせていただきますので、ご希望の方は会場の係員にお申し出ください。