北九州漫画ミュージアム

ひとことブログ

2024年05月25日
(490)博物館登録を記念して 学芸資料の目録を公開

★過去記事のアーカイブ掲載になります。各種情報は新聞掲載時点のものです。★
連載コラム『出会い 探検 漫画ミュージアム』第490回
『西日本新聞』北九州版 2024年5月19日(日)朝刊 20面掲載

博物館登録を記念して
学芸資料の目録を公開

 北九州市漫画ミュージアムでは、約7万冊の漫画単行本を館内で自由にご覧いただいていますが、それとは別に、普段は公開していない資料も多数収蔵しています。前者を「図書資料」、後者を「学芸資料」と呼んで区別しており、学芸資料には北九州ゆかり作家の原画約14万点のほか、単行本や作品掲載誌、雑誌・新聞のインタビュー記事や書評、キャラクターグッズなどもあります。

 これらは展示して公開することもありますが、普段は館のスタッフが、展覧会などの企画・制作の参考資料として活用しています。報道機関や文化施設などからの問い合わせに答えるため使用することも多く、特に昨年2月に逝去された松本零士初代名誉館長に関しては、業績についての事実確認や、単行本の資料撮影など、さまざまな取材対応で学芸資料が大活躍しました。

 当館は今年3月18日付で、博物館法が定める「登録博物館」に認定されました。社会教育施設として、これまで以上に尽力してまいります。その一環として、「国際博物館の日」である今月18日より、学芸資料の目録のインターネット公開を試験的に開始しました。現在の登録資料数は6500点余り。単行本や掲載雑誌、評論・研究書や画集など出版物に限定しての公開です。

 博物館用語で言う「資料熟覧」、つまり、学芸資料を手に取って読める仕組みは、当館にはありませんので、報道機関や研究機関、文化施設などへの対応強化に主に活用します。当館の社会貢献の一側面として、知っておいていただけると幸いです。

(学芸担当係長 表智之)

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北九州市漫画ミュージアム学芸資料目録[試験公開]