2020年07月09日
(297)「このマンガがすごい!」など出そろう 2019年度代表する作品たち
★過去記事のアーカイブ掲載になります。各種情報は新聞掲載時点のものです。★
連載コラム『出会い 探検 漫画ミュージアム』第297回
『西日本新聞』北九州版 2020年4月1日(水)朝刊 20面掲載
「このマンガがすごい!」など出そろう
2019年度代表する作品たち
2019年度末に「このマンガを読め!」や「このマンガがすごい!」などの漫画ランキング、「マンガ大賞」や「文化庁メディア芸術祭」などの漫画賞に選ばれた、今年を代表する作品たちがおおむね出そろいました。
それぞれの1位や大賞を見てみましょう。「このマンガを読め!」1位は和山やま著『夢中さ、きみに。』(KADOKAWA)。次に「このマンガがすごい!」ではオトコ編/ 遠藤達哉著『SPY×FAMILY』(集英社)・オンナ編/牧野あおい著『さよならミニスカート』(集英社)がそれぞれ1位を獲得しました。「マンガ大賞」は山口つばさ著『ブルーピリオド』(講談社)が受賞。「文化庁メディア芸術祭 マンガ部門」では島田虎之介著『ロボ・サピエンス前史』(講談社)が大賞に選ばれました。
ここでは1位のみを上げましたが、全体を見ても、ランキングや賞によって順位は異なるとはいえ、作品の顔ぶれは不思議と共通しています。それぞれ視点も審査員も違うなかでこの結果が出たということは、どれも広く評価されるべき、2019年度を代表する作品だったことがわかりますね。
その中で私が注目したのは、『SPY×FAMILY』。主人公の凄腕スパイが任務を遂行するために、成り行き上出会った奥さん(殺し屋)と娘(超能力者)と疑似家族を演じる物語で、お互いの素性を隠したまま繰り広げられるトンデモ展開と、迫力のアクションなど、緩急をつけたスピーディな物語がとても面白い作品です。それだけではなく、即席の家族、しかもそれぞれ一般的ではない感性を持ちながら、様々な危機を乗り越えることで深まっていく絆にほんわかさせられるなど、見所満載。何より娘役のアーニャの可愛さは癒しです。
北九州市漫画ミュージアムでは、そんな19年度の代表作品をまとめて特集しています。新型コロナウイルスの影響で現在は休館中ですが、再開の折はこちらで読んでみてくださいね。(図書担当 田中千尋)
それぞれの1位や大賞を見てみましょう。「このマンガを読め!」1位は和山やま著『夢中さ、きみに。』(KADOKAWA)。次に「このマンガがすごい!」ではオトコ編/ 遠藤達哉著『SPY×FAMILY』(集英社)・オンナ編/牧野あおい著『さよならミニスカート』(集英社)がそれぞれ1位を獲得しました。「マンガ大賞」は山口つばさ著『ブルーピリオド』(講談社)が受賞。「文化庁メディア芸術祭 マンガ部門」では島田虎之介著『ロボ・サピエンス前史』(講談社)が大賞に選ばれました。
ここでは1位のみを上げましたが、全体を見ても、ランキングや賞によって順位は異なるとはいえ、作品の顔ぶれは不思議と共通しています。それぞれ視点も審査員も違うなかでこの結果が出たということは、どれも広く評価されるべき、2019年度を代表する作品だったことがわかりますね。
その中で私が注目したのは、『SPY×FAMILY』。主人公の凄腕スパイが任務を遂行するために、成り行き上出会った奥さん(殺し屋)と娘(超能力者)と疑似家族を演じる物語で、お互いの素性を隠したまま繰り広げられるトンデモ展開と、迫力のアクションなど、緩急をつけたスピーディな物語がとても面白い作品です。それだけではなく、即席の家族、しかもそれぞれ一般的ではない感性を持ちながら、様々な危機を乗り越えることで深まっていく絆にほんわかさせられるなど、見所満載。何より娘役のアーニャの可愛さは癒しです。
北九州市漫画ミュージアムでは、そんな19年度の代表作品をまとめて特集しています。新型コロナウイルスの影響で現在は休館中ですが、再開の折はこちらで読んでみてくださいね。(図書担当 田中千尋)
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