北九州漫画ミュージアム

ひとことブログ

2025年04月10日
(534)翻訳出版の海外マンガ最新作を展示 「ガイマン」手に取って

★過去記事のアーカイブ掲載になります。各種情報は新聞掲載時点のものです。★
連載コラム『出会い 探検 漫画ミュージアム』第534回
『西日本新聞』北九州版 2025年4月6日(日)朝刊 18面掲載
翻訳出版の海外マンガ最新作を展示
「ガイマン」手に取って

 世界には多様なマンガ文化と、たくさんの面白いマンガがあります。代表的なものとしては北米の「アメリカンコミックス」や、フランス語圏で親しまれている「バンド・デシネ」などですが、昨今は東南アジアやアフリカなど、これまで見かけることが少なかった地域からも作品が発表されるようになりました。

 私たちは日本語に翻訳出版された海外マンガのことを「ガイマン」と呼び、その魅力を広める活動を続けています。北九州市漫画ミュージアムでは、京都国際マンガミュージアム・明治大学米沢嘉博記念図書館と協力して、その年1年間に出版されたガイマンを一覧で展示して、自由に手に取って読んでもらう「読もうよガイマン」というキャンペーンを続けています。

 この「読もうよガイマン」の大きな特徴として、ガイマンを実際に手に取り読めること以外にも、その年に出版されたガイマンの全体像を俯瞰して眺めることができることや、毎年の動向を定点で観測できる点が挙げられます。最新の2024の集計では、約226タイトルにも上る作品が単行本として発行されていることが分かりました。集計を始めた12年に比べると、その出版数は倍以上になっています。

 また、コロナ禍以降はガイマンも電子書籍の発行が増加。韓国発の配信に特化したマンガ「ウェブトゥーン」人気の後押しもあり、今では紙の本よりも電子書籍の点数が多くなりました。

 今月から当館の「読もうよガイマン」コーナーも最新の作品に展示替え!どのような作品があるかは、ぜひ閲覧ゾーンで確認してくださいね。

(図書担当 田中千尋)