北九州漫画ミュージアム

ひとことブログ

2021年12月16日
(370)北九州国際漫画祭2021 漫画を通じた交流を紹介

★過去記事のアーカイブ掲載になります。各種情報は新聞掲載時点のものです。★

連載コラム『出会い 探検 漫画ミュージアム』第370回

『西日本新聞』北九州版 2021年12月9日(木)朝刊 掲載

北九州国際漫画祭2021  漫画を通じた交流を紹介

 

 北九州市漫画ミュージアムでは今年も「北九州国際漫画祭2021」が11日より始まります。1年間当館が行った、漫画を通じた海外との交流を複合的な展示で紹介するものです。各地で漫画に取り組む人々の姿をしっかり伝えたいと思っています。

  メイン企画は「ポーランドコミック展」です。ポーランド広報文化センターの協力で、主に第2次世界大戦後のポーランドの漫画を取り巻く状況を社会情勢も含めて振り返り、さまざまに活躍するポーランドの現代作家7人の直筆原稿やアニメーション作品を紹介します。

 また、日本・中国・韓国の3ケ国持ち回りで開催している「日中韓新人MANGA選手権2021」の様子も、動画や作品パネルで振り返ります。今年は日本が担当国となって各国をオンラインで結び、リモート形式で開催しました。時間制限のある課題に取り組む選手たちのひたむきな姿を紹介します。

 さらに、「北九州国際漫画大賞」の結果も報告します。今年も22の国と地域から千点を超える力作が集まりました。一般部門と12歳以下のジュニア部門の受賞作品、優秀作品120点余りを展示します。

 なお、お隣の韓国では縦長で下にスクロールしていく、ウェブでの閲覧に親和性が高い「ウェブトゥーン」という漫画の形式が一般的です。釜山で毎年開催されている「釜山ウェブトゥーンフェスティバル」の今年の出展作品も紹介します。こちらも目を奪われる作品ばかりです。動画とともに熱量にぜひ触れてみて下さい。

(学芸研究員 柴田沙良)