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連載コラム『出会い 探検 漫画ミュージアム』第460回

『西日本新聞』北九州版 2023年10月8日(日)朝刊 16面掲載

テレビアニメ「ブルバスター」放送開始
北九州が舞台のモデル

　近年のアニメや漫画には、実在の風景が物語の背景としてよく登場します。写真や映像を加工して作画の素材とする技術の発達も一因ですが、実在する街の風土や雰囲気にからめて描くことで臨場感が増すことも重要なメリットです。地元住民など、その街を見知っている人にとっては特にそうでしょう。

　見慣れた風景の中をキャラクターたちが行き来するのも親近感があってよいものですが、インパクトが強いのはやはりアクションシーン。特に、現実にはあり得ない派手な破壊や爆発ともなれば、日常との落差がひときわ強い印象を残します。

　このたび、北九州市を舞台のモデルとするアニメ「ブルバスター」が制作され、テレビ放送やインターネット配信が始まりました。北九州では、6日にテレビで第1話が放送されたばかりです。

　ブルバスターとは、２本の腕と足を持ったロボットで、島に襲来する謎の巨大生物「巨獣」と戦うのが任務ですが、所属はごく小さな民間企業「波止（なみどめ）工業」。したがって、巨獣退治に出撃するたびに、燃料費や人件費、弾薬費の採算性に悩まされることに。街を守る「正義のヒーロー」のはずが現実は厳しく…、というこれまでにない視点の、異色のロボットアニメです。

　作品の舞台は架空の街ですが、北九州市がモデルとなっており、スタッフの綿密な取材により、街並みや工場群、海や港など、身近な景色がふんだんに盛り込まれています。アニメを通じて、この街の魅力を再発見する面もあるでしょう。ぜひご視聴ください！

（学芸担当係長　表智之）

=MEMO=

テレビアニメ「ブルバスター」は、ＴＶＱ九州放送で毎週金曜午前２時から放送中のほか、インターネットでも配信中です。

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◆アニメ「ブルバスター」公式サイト